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リストの開き過ぎ・・・

一昨日のブログで「リストの開き過ぎ」を問題点の一つとして挙げましたが、フライキャスティングの成否を左右する大きなファクターがこのリストの開閉にはあると私は考えています
その理由を
私が普段使っている、故メル・クリーガーが命名した「エクテンデッド・フィンガー・グリップ」で説明します
(エクステンデッド・フィンガー・グリップとは、以前にも紹介しましたがテニスラケットやゴルフクラブ等の握り方で、シェイクハンド・グリップと呼ばれる握り方に酷似した自然な握り方です)

ご存知の様にループの推進力は、フライロッドが曲がる事により蓄えた反発力でフライラインを弾き出す事により生まれる物です
反発力を効率良く発揮させるには、その瞬間に曲げの支点であるロッドグリップを確り停止させなければなりません
もし停止が不完全であれば反発力が減衰しループの推進力が低下、ラインを伸ばしきる事が出来ません
その停止を担うのが、リストの固定力なのです

一般的にフライキャスティングに於いてフォワードキャストはリストを閉じた状態で終了し、バックキャストは開いた状態で終了します
閉じると言うのは、握ったロッドのリールシートが腕に接するくらいリストを小指側へ絞り込んだ状態を指し
開くと言うのは最大限でも腕を掌の中心線が直線になるくらいの状態を指し、理想として腕と親指の外側の線が一直線になるくらいまでが良いと私は考えています
リストを閉じた状態にすれば構造上それ以上曲げる事は出来ません(無理に曲げれば怪我を負う)が、開いた状態の方は親指側に充分な余裕がありもっと開く事も可能になります

「理想として腕と親指の外側の線が一直線になるくらい」と言ったのは、次の様な理由からです
近くにあるペンか何か、ロッドグリップの代用になる物をエクステンド・フィンガー・グリップで握ってみてください
そして下の画像の様にリストを親指側へ倒し気味にして、ペンの先端部分を親指側へ押してみてください
リストの開き過ぎ・・・_d0119443_1438492.jpg
その時、親指にはペンを確り止めるよう力を入れておいてください
どうです?少しリストが動きませんか?

では今度は下の画像の様に、少しリストを閉じて親指と腕の外側の線が一直線になるか、やや小指側に寄った状態にして同じ様にして押してみてください
リストの開き過ぎ・・・_d0119443_14442023.jpg
どうです?今度はリストが確り固定されていませんか?

お分かり頂けましたか、リストを開き過ぎる事に因るバックキャストへの悪影響を
良く言われるように綺麗なフォワードキャストは、綺麗なバックキャストから生まれます
バックキャストには難しくなる要因が他にもありますが、負の要因を取り除かないとキャスティングの上達は見込めません
先ずはリストから・・・
by UncleTaku | 2010-10-23 15:39 | Fly Casting