役割分担
2009年 12月 10日
言葉で「投げよう、飛ばそうと思うから力んで・・・」と説明しても、言葉として理解はされているのに実が伴わない。
説明力不足なんでしょう~ね・・・
そこで考え方をこう変えれば改善に役立つのでは無いかと思ったので、次に掲げようと思います。
先ず野球のように、直接手でボールを投げると言う事を考えてください。、ボールを手放すまで全てを自分の腕と手でコントロールして投げています。
今度はゴルフを考えてください、これも地面に置いたボールをクラブを用いて遠くへ飛ばす、イコールではありませんが似たような行為ですね。
違いがあるとすれば道具を用いているか否か、ゴルフの経験者なら「そこがゴルフの難しさであり、面白さですよ」と仰る事でしょう。
似たような行為でも人が直接何かをする事と道具を用いて何かをする事は随分違う事だと思います。
直接と言うのは人が最後まで役割を果たし、意識した通りの行動が結果を生み出します。
しかし道具を用いると一つの行動に人が果たす役割と道具が果たす役割とそれぞれ役割の分担が発生して、それぞれがその役割を果す事で結果を生み出す事になるのです。
ゴルフを例にするならば
ボールのインパクトポイントにクラブフェースのスィートポイントを正確な角度と適切な速度で打ち付ければ、そのクラブに相応した飛距離が出る訳です(それが難しいのですが)。
但し、その為にはそれぞれの役割分担を正確に果たす必要があります。
人はクラブフェースのスィートポイントがボールに正確に当たるようにスイングする役割、そしてクラブはシャフトの反発力でボールを遠くへ弾き飛ばすと言う役割です。
ゴルフクラブ(道具)は意思を持ってはいませんので人がその役割を果たさせるのですが、人がクラブに成り代わって『飛ばそう!飛ばそう!』とすればするほど上手くいきません(私がそうです)。
人は正しくスイングして打つ事に専念するほど上手くいくのです、上手い人は『飛ばす』事を意識せず『打つ』事を意識し専念しているそうです。
フライキャスティングの場合はどうでしょう
フライロッドの役割はその弾性が生み出す反発力でフライラインを弾き出す事、人の役割はロッドがラインを弾き出すのに充分な反発力を生み出す様にロッドを曲げてやる事なのです。
即ち人がフライラインを投げる(飛ばす)のでは無く、フライラインの物理で云う運動を利用してロッドに必要な反発力(曲げ)を生じさせ、それを弾き出させるのです。
これでお分かりいただけたとは思いますが再度申し上げます(笑)、人がフライロッドで直接ラインを投げるのでは無く、ロッドを曲げてラインを弾き出させるのがフライキャスティングなのです。