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リストの開閉

釣り場で、バックに山形(ヤマナリ)のワイドなループ、フォワードに直線的なループを展開してキャストしている方をよく見かけます。
キャスティング・レッスンに来られる方の中にも、当然居られます。
7~8mの距離であれば大した支障も無く釣ができるかも知れませんが、10mを超える距離になると支障を来たすというか釣にならないこともあります。
レッスンに来られる方でその様なキャストになっている方を観察すると、バックキャストのストローク最終でリストが

①画像
リストの開閉_d0119443_1333091.jpg
このように開き過ぎています(まるでロッドを担ぐように)。
リストの開閉とは
先ず閉めた状態は、画像が無くても分かるくらい簡単です。
①の状態から親指で小指方向にロッドを押し、リールシートが腕に接するくらいまで手首を小指方向に曲げたのが閉じた状態です。
そして此処で言う開いた状態とは

②画像
リストの開閉_d0119443_1455259.jpg
閉じた状態から掌が腕に対し自然に真っ直ぐになるところまで(②画像)手首を開きます、これが一番リストが開いた位置です、実際にはロッドのストロークに合わせて閉じ方向へ調整して使うくらいが良いでしょう。
それがバックキャストで加速運動をストップさせた(リストが開いた)状態です(ロッドにドリフトを加えた結果①画像の状態になったと言うのとは違う話です)。
上の画像と比べて見てください、画像がないと言葉だけでは分かり難い位置ですよね。
そしてリストの開閉は、ストロークの最終段階でなされなければなりません。
即ちフォワードキャストの場合は開いた状態でリストを固めフォワードのストロークを開始、ロッドティップで直線的にフライラインにスムーズな加速を加え続け最終段階でリストを閉じ腕の動きを一気に止めます。
バックキャストの場合も同様に今度は閉じた状態でリストを固めて加速開始、ストロークの最終段階でリストを開き腕の動きを一気に止めるわけです。
リストの動きは意識してコントロールしないと、直線的にフライラインを加速しなければならないロッドティップの動きを阻害して曲線を描かせてしまいます。
ロッドティップが曲線を描く事でフライラインはテイリングを起こしたり、ループが開いて楕円形を描いたり、正しいループができ無くなるわけです。
ループが楕円を描くとラインパワーをロスしてしまいラインの落下が早くなり、逆方向へのストロークでライン重量が充分にロッドに乗らずパワー不足になり同様の楕円のループを作る事になります。
それをカバーしようと正しい(直線の)ストロークを超えてロッドを振ってしまい(振り過ぎ)、益々酷い状態を招く事もあります。
キャスティングが上手く行かないのは他にも原因があるとは思いますが、取り合えずリストの開閉を上手く使う事でかなりの改善は見込めるでしょう。
またリストの開閉はホールのタイミングとも関係が出てきますので、遠投をしたいのであればしっかり身に着ける必要もあると思います。

さて、貴方は・・・?
by UncleTaku | 2009-10-24 15:38 | Fly Casting